17 9月 15


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「ネット企業に行くか、それ以外に行くか、迷っているんだ」。
 春先、友人の大学生の息子からこんな相談を受けたことがある。自分が就職するころは、「商社」「金融」「メーカー」など、業種で進路を考えていたが、今どきは「ネット」と「リアル」なのか、と面白く感じた。確かに、例えば証券会社にしても、店舗を構えた従来型の企業と、ネット証券とでは、仕事の内容も必要な知識も異なるだろう。
 しかしそうした「リアル」と「ネット」という分け方も、早晩過去のものになるのかもしれない。日経情報ストラテジーが選ぶ「CIOオブ・ザ・イヤー」と「データサイエンティスト・オブ・ザ・イヤー」の受賞者と話してそう感じた。
 「CIOオブ・ザ・イヤー2015」を受賞したのは大林組の三輪昭尚専務。建設業といえば、製造業と並ぶ「リアル企業」の最たるものだろう。しかし製造業では、欧州の「インダストリー4.0」の動きに代表されるように、ITとデータ分析を活用した自動生産が本格化している。同様に建設業にも、ITとデータ分析が競争力を大きく左右する流れが訪れているようだ。
 それは「BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)。設計から施工までの建築の全プロセスに3次元CADを活用し、データを統合管理する。設計時のシミュレーションに始まり、施工の進捗管理などもこのインフラ上で行うことができる。米国で始まったBIMに早期に目を付け、実用化に結び付けたのが大林組。そしてそのキーパーソンが三輪専務だ。


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